14/09/07 RL:もみぢ
第1話はこちら
第2話「Sanday Mornin’」
一つの事件が終わり、されど運命の流れは先へと進む。
情報処理局の工作員が数人殺されているのでその事件を”処理”するよう服部半蔵から命じられる華岡。
ブラックハウンドへの取材を受け入れたというレイの言葉から厳島というトーキーと行動を共にすることとなった藤代。
アルドラ・ドルファンからとある”杖”を見つけて欲しいと頼まれるユナ。
ニーノ・ブランギーニという男からとある”杖”を探して欲しいと頼まれるトライ=クロス。
この両者に見せられた”杖”はどう見てもハザード前に流行った玩具にしか見えないものであった。
そして路地裏で一人の少女を見つける紅葉。
以前邂逅したこの五人の道はまた重なることとなる。
少女はボロボロの姿で倒れており、放っておくことはできず自宅へと連れて行く紅葉。
少女は”正義”あるいは”正義の味方”になにやら思い入れがあるらしい。話の流れから自分がそうだと紅葉が主張するものの少女はそうは思っていないらしい。
いずれにせよ、行く当ての無い彼女をしばらくの間は預かると決める紅葉であった。
一方彼女がそんなことに巻き込まれているとは露とも知らないほかの四人も行動を開始していた。
トーキーを連れ、いつもとは勝手の違う捜査を強いられる藤代。
また、”杖”に関して調査を進めているトライ=クロスとユナであったが、すぐにわかることについてはハザード前に販売されていた玩具であるということであった。
華岡はイワサキのクグツ以外にもウェットワークを生業とする荒事屋が何人か殺されていることを知る。
そして犯人に関する映像を入手することになるが、そこに映っていたものは奇妙なものであった。
なにやら杖を持ち、フリルなどでやたらと装飾された服を身につけた少女と、その傍らに立つ赤、青、黄の全身スーツを着た三人の何者かの姿であった。
その後、厳島を振り切った藤代とトライ=クロス、ユナそして華岡が合流する。
それぞれの情報を交換し、どうやらお互いに関係のあることを調べていると認識する一同。
また、どうやら”教授”が”杖”を狙ってエージェントをN◎VAに送り込んでいること、そして”杖”が意思を持つ器物『クロガネ』であることもわかった。
キナ臭いものを感じつつもホロに映る少女を探すべく動くこととなった。
紅葉と少女がイエローエリアを連れ立って歩いていると不意に現れる一団。どうやら狙いはその少女にあるらしい。
騒ぎに気づいて駆けつける藤代、ユナ、華岡、トライ=クロス。
それらを退けるのには苦労しなかったものの、殺人を目の当たりにした少女はいずこかへと駆け出し、その状況は厳島が全てを記録していた。
なにより危機を覚えていたのはユナである。
『有名画家が白昼堂々絵画を用いて人を爆殺』など世間に広められるわけにいかなかった。
その映像を仕事場へと持ち帰り、嬉々として編集を開始する厳島。
万一に備えて関係者に成りすまして監視する華岡。
そしてなんとか交渉するべく乗り込んできたユナ。
厳島の口に乗せられそうになりつつもなんとか口外しない旨の口約束を取り付けるユナであった。
そちらでひと悶着あるなか、少女を追って藤代と紅葉は走っていたがうまく撒かれてしまう。
ちょうど紅葉と二人になった藤代は彼女にその目立ちすぎる得物をどうにかするよう話しかける。
しかしどうしても譲らないユナに二人の間で険悪なムードが漂い始める。
今はまず少女を探すほうが先だとしてこの場をおさめる藤代であった。
一同は更に調査を進め、どうやら彼女が杖を持ち人を襲っていた犯人であるらしいことと、その居場所を突き止めることに成功する。
五人で合流し、彼女を止めることを確認し彼女の元へと向かうのであった。
みなが向かった先には少女がおり、”悪”に捌きを下すことを宣言する。その傍らには彼女を扇動する”杖”の姿もあった。
少女が杖を振るうとそこには赤、青、黄色の全身スーツを着た何者かが召喚される。
さらにそのタイミングで”教授”に送り込まれたエージェントも乱入。少女に協力する旨を伝え、五人と敵対する構えをとった。
いざ戦闘が始まると少女は杖を振りかざし、ホロでみた衣装へと”変身”する。
三人の全身スーツが前線にでてそれを少女と”杖”が支援するという形で戦線が構築される。
戦況は紅葉ら五人が押す形へと流れていく。
自身の窮地を悟った”杖”が何らかの力を発揮するとその場に巨大なウォーカーらしきものが現れる。
それはまさにハザード前の特撮ロボットのような威容であった。
しかし、それが動き出す気配を見せない。
実はそれは以前ユナがストリートに残した”作品”であった。
召喚がそもそも失敗していたのか、それとも何らかの因果が働いたのかはわからないがいずれにせよ脅威が具現化することは無かった。
幕切れは華岡の放った小型ナイフであった。それが”杖”の機能停止を誘ったのだ。
戦闘が終わりトライ=クロス、ユナが”杖”の処遇をめぐって話をつけようとする中、一人の仮面の男が割って入った。
その男、ニーノは”杖”を砕くと回収し、トライ=クロスに礼を言ってからその場を去っていった。
その後”教授”側のエージェントはブラックハウンドによって連行され、少女はアストラルといった不可解な要素がかかわっているため大事にはしないということになった。
のちにエージェントは何者かによって回収されたようであるが。
後日、少女の病室を訪ねた華岡は彼女から今後このようなことはしないとの言質を取り、裏社会にかかわらないように釘を刺して出て行く。
その様子を見ていた藤代は優しいんだなと声をかけるが、対する華岡はあくまで事を荒立てない選択だと一蹴する。
その後藤代は紅葉を呼び出し、改めて社会秩序を守るように話をするが決裂。彼女のIDを剥奪することにしたのであった。
以下面白かったとことか
・魔法少女が活躍する話
・RL「もう今回ギャグしかしねぇ!!」
・「日曜朝はー?」「サンデーモーニング!!」
・ルーラーシーンで現れる猫のようなウサギのような白い生物(クロガネが<フォルムスイッチ>で<フォルム:オブジェクト>と<フォルム:アニマル>を切り替えてた)
・PL「もうこれ『僕と契約して魔法少女になってよ!』としか言いませんよね!?(クロガネはシーンでは言ってない)」
・RL「映像を入手します」→華岡「どんな?」→「魔法少女と赤、青、黄の全身スーツきたナニカ」→華岡「魔法少女だけじゃなくて戦隊物!?」
・藤代「(厳島に)ちょっと退場しててくれる?」→RL(厳島)「しょうがないですねー。<隠密>!」→藤代「<知覚>!!!」
・ユナ「トライさん」→PL「なんか家庭教師にしか聞こえなくなってくるんだが」
・華岡「魔法少女と戦隊物が荒事屋殺して回ってます」→藤代「・・・ナニを言っているんだ?」→RL(厳島)「このシーン出ていたかったわー」→華岡「退場したからコッチは出てきたんだよ!!」
・RL「今ココにいる人はトライ=クロスとセンセイと虎太郎ですねー? では<先見の明>今までの内容を全てカメラに抑えてたことにして登場」→ユナ「!!」
・RL「(足を伸ばす動きをした後おもむろに)《エクソダス》!!!」
・華岡「隠密組み合わせてたから攻撃の瞬間は見えてないでいいよね?」→RL「こっちが特技とか持ってなけりゃね」
・とりあえずカメラ壊しておくユナ先生
・「グエッヘッヘッヘ」と笑いながら編集作業する厳島さん
・その後ろのほうの机でエキストラとして作業してる華岡
・ユナ「データを消していただけない?」→RL(厳島)「いやほら、カメラ壊れちゃいましたし・・・<ダイムノヴェル>!(アイカメラ装備してた)」
・1、2年生に情報系技能および神業の強さを刻み付けていったRL
・藤代さんの胃がマッハ
・そりゃー隠匿-で登場修正-2の武器をイエローで持ってりゃ注意くらいする
・RL「セットアップで<早変わり>! 今回コレがやりたかっただけだ!!」
・なんか他の言い方してた気がするけどPLの発言で「アヤカシレッド」「カブトワリブルー」「カタナイエロー」が定着
・というわけでエニグマ3体。ホントは5人出したかったけどコレが限界だったという。
・エージェントが現れた際の少女の反応→「・・・ブラックだ」
・とゆーわけで途中加入のブラック登場
・RL「《プリーズ!》で藤代の《パニッシュ》使用。『私よりあの人(紅葉)を先に捕まえてよ!』」→藤代「そうだよね!」
・それは仕方ないわー
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イワサキ本社へと戻る道すがら、ついさっきのやり取りを思い出す。
―――――優しいんだな
彼にとってそう見えたというだけではあるが、自分が優しいなどとは露程も思わない。
自分、華岡虎太郎は感情とは縁遠い人生を送ってきている。
それをうまく制御できなければ死へ直結する、それが彼の世界への見かたであった。
そもそもその場にいたのがイヌであったというのもあるし、今回の命は”事件を処理する”である。
これ以降事件が続かないのであればそれでいいし、他の力ある組織と無用ないざこざを起こすこともあるまい。
言い方に関しては普段人と接するときに使用している自分に組み込まれた人格プログラムが意図を汲み取って変換したものに過ぎない。
相手は年端も行かない少女できつい言葉よりはなだめすかすほうが穏当であろうことはなんとなく理解できる。
そもそも自身が得意とするのは殺人であり、障害となりうる要素を考えないのであれば少女の首を跳ね飛ばすほうがどれほど楽な―――
なにやら最近の自分はなにごとか考えがちなようだ。
もちろん華岡とて人間である。自分の行いについて考えることくらいはする。
それこそ自分が行った仕事のうちでどこがよくてどこが悪かったかといった検証などは常だ。
だが。
今回のそれは以前のそれと同じだろうか。
いや、思い出せば以前黒川を追ったときにも似たようなことを考えたような気がする。
あれは上司である服部半蔵に色々と質問をされたときだったか。
それらに共通しているのは仕事の上で人との接触が多かったことだろうか。
普段であればそれこそ一言も発することなく終わる仕事も多い。
それらの条件がこのような思索を生み出すのであれば自身のメンタルの管理のために少し留め置いたほうがいいかもしれない。
そもそもこれを精神の不調とすら思ってはいないし、管理するほどの情動などもっていない。
ただ、何かしら引っかかるものがあるのも事実ではある。
彼を知り己を知れば百戦危うからずとも言われている。
情報が力を持つことは昔から知っているし、服部半蔵および篁綾の下で動いていればなおのことである。
あるいは前回服部半蔵が色々聞いてきたのも情報収集であろうか。
いずれにせよ何らかのアクションをとることを考えながらアーコロジーへと足早に向かうのだった。